- 著者
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北尾 友幸
- 出版者
- 一般社団法人 日本アレルギー学会
- 雑誌
- アレルギー
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.10, pp.911-921, 1985
- 被引用文献数
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indirect enzyme-linked immunosorbent assay により, ダニ(Dermatophagoides farinae, 以下DF)による鼻アレルギー患者の DF 特異的血清 IgG および IgG4抗体を測定し以下の結果を得た.1.DF 鼻アレルギー症例の39.5%に IgG 抗体価陽性例が, 31.6%に IgG4抗体が検出された.2.性差・年齢による両抗体の大きな変動はなかった.3.IgG, IgG4抗体ともにIgE RAST score 1 未満症例の約30%に陽性例, 検出例がみられた.4.IgG4抗体は喘息合併症例で有意に高率に検出された.5.DF による減感作治療症例の検討により, 両抗体は減感作治療により上昇することがわかった.6.減感作治療による上昇は, IgG4抗体において著明であることが考えられた.7.減感作による両抗体の上昇と臨床効果の間には相関がみられなかった.したがって, DF 鼻アレルギー患者では, DF特異的血清 IgG および IgG4抗体を, いわゆる遮断抗体とは考え難いとした.