著者
田村 良一 都甲 康至 石川 奉矛 北川 央樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.6_95-6_104, 2016-03-31 (Released:2016-05-30)
参考文献数
22

本論文は,デザインプロジェクトの戦略的な遂行に向けて,経営戦略の考え方を参考として,デザインプロジェクトの特徴,成功要因やリスクヘッジ要因を見出すための考え方や方法を構築,提案したものである。 前者では,研究開発を対象とした既往研究をもとに評価項目を収集,整理し,強みと弱みに関する17種類,機会と脅威に関する13種類の合計30種類の評価項目を作成した。後者では,強みと弱みに関する17種類の評価項目をもとに,それらが達成することを成果とする成果項目を作成し,DEMATEL法により項目間の影響関係を把握するとともに,各項目の重要度,さらに実現可能性を加味することで,成功要因やリスクヘッジ要因を導出する考え方を構築した。そして,事例検証を通して,項目や分析の考え方の適用可能性を確認した。