著者
千田 栄幸 静谷 啓樹 西関 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.94, no.137, pp.1-10, 1994-07-11

「f(x),f(y)が与えられたとき,f(x+y)とf(x・y)の両方を効率的に計算できるような暗号化関数fは,存在するか?」現在のところ,このような関数fの存在は知られておらず,暗号理論分野における未解決問題の一つとなっている.環準同型が暗号化関数となるならばこの解となりうるので,これまでは,基礎検討として半分配環上の一方向性関数について考察を行ってきた.本文では,一方向性群準同型と一方向性環準同型の関係について考察し,群準同型の性質を持つ暗号化関数について一方向性であることがいえれば,一方向性環準同型が存在することを示す.また,上記の未解決問題を一般の加法と乗法に拡張した場合に対する肯定的な解を与える.
著者
石川 理恵 千田 栄幸 水木 敬明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.319, pp.13-18, 2014-11-14

n人のプレーヤーがいて,プレゼント交換を行いたい場面を考える.すなわち,不動点(fixed point)を持たない置換をランダムに生成したい.裏面が同一の模様である4色のカードを用いると,そのようなランダム置換を秘匿したままで生成できるとともに,置換しのものを明らかにすることなく,不動点を持たないことの証明が可能であることが知られている.本研究では,この問題の解法の効率化に取り組む.すなわち,既存の手法ではn^2に比例した枚数のカードが必要であるが,本研究ではnlognに比例した枚数のカードで十分であり,色も2色で十分であることを示す.
著者
新井イスマイル 福嶋徹 内藤岳史 土川洋史 比嘉信 釣健孝 佐々木智大 大島秀樹 渥美清隆 松野良信 千田栄幸 山田悟 今井一雅 牛丸真司 金山典世 仲野巧 寺元貴幸 脇山俊一郎 中尾充宏 村本健一郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2013-IOT-23, no.10, pp.1-5, 2013-09-20

独立行政法人国立高等専門学校機構法の施行に伴い、平成 16 年 4 月 1 日に全国の国立高等専門学校 (以下、国立高専) が独立行政法人国立高等専門学校機構 (以下、高専機構) 1 法人に集約され、現在 51の国立高専を運営している。独法化前は各高専にて個別にネットワーク運用・調達が任されていたが、運営費交付金が毎年削減されることを考慮し、独法化後は高専機構のスケールメリットを活かした効率的なネットワーク運用・調達に挑戦している。本稿では、平成 24 年度までに得られた、(1) 歴史的 PI アドレスの集約による年間費用削減、(2) 機器・ソフトの一括調達による費用削減、(3) ノウハウ・人材の共有の成果について報告する。