著者
渡辺 貴文 森戸 貴 南 正輝 森川 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.39, pp.113-118, 2007-05-10
被引用文献数
4

数千台単位で広範囲にセンサノードを分散配置する無線センサネットワークにおいて,電源の確保は1つの大きな課題である.既存の無線センサネットワークのノードは一次電池による駆動を前提としているが,電池交換の手間や費用などを考えると各ノードはバッテリレスで駆動されることが望ましい.そこで,当研究室では太陽電池等の発電素子をエネルギー源として用いることで,1次電池使用時よりも長期間稼働させること目標としたセンサネットワークシステムである"Solar Biscuit"(以下SBと省略)の開発を進めてきた.しかしながら,太陽電池より得られる電力が微少かつ不安定なSBのノードでは消費電力の徹底した削減が必要となる.本稿では既存のMACプロトコルのうち最も省電力であるスケジュールベースの通信に電波時計による時刻同期を組み合わせ,SBにおいてより省電力な通信を実現する方法について報告する.