著者
友岡 純子
出版者
お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
雑誌
言語文化と日本語教育 (ISSN:09174206)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.37-47, 1994-06-04

日本語に限らず一つの言葉は表面的な語義の背後に内包的意味を持っているが、第二言語習得においてはどのように扱うべきなのであろうか。表面的な語義の理解だけでは本当の意味で言語を習得したことにはならない。言葉の背後に広がるイメージの理解を通して異文化を理解することを目的に、俳句を教材にした日本事情の授業を試みた。本稿は、俳句の季語が持つ季節感のアンケート調査の結果から、日本人と外国人のイメージのずれを明らかにし、そのずれを埋めるべく試みた授業の実践報告である。