著者
石田 ゆず 池上 章太 古田 大樹 小野 千恵 片井 聡 堀内 博志
出版者
一般社団法人 日本在宅医療連合学会
雑誌
日本在宅医療連合学会誌 (ISSN:24354007)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.36-44, 2023 (Released:2023-08-29)
参考文献数
18

背景:訪問リハビリを必要とする高齢者は年々増加しており,訪問リハビリの質の向上と自立に向けた取り組みが求められている.目的:訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)の質の向上と自立に向けて,訪問リハの現状を把握し,効果的な介入を検討する.方法:長期に訪問リハを利用する 332 名の基本情報,1 年間の Barthel Index(BI)・Frenchay Activities Index(FAI)変化を調査した.結果:対象者全体で BI は有意に低下し,FAI は有意に改善を認めた(相関係数:0.25).急性発症型疾患では IADL が改善し,内部障害・神経筋疾患では,ADL は悪化したが IADL は維持されていた.結論:訪問リハにおいては疾患の特徴を踏まえ IADL に注目して生活行為向上に向けた包括的な介入をすることが重要である.