著者
大前 寿敏 山本 友二 古賀 達雄 松本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信
巻号頁・発行日
vol.109, no.204, pp.7-8, 2009-09-17

本グループではFMラジオ放送より楽曲部分を抽出するシステムの開発を行っている。従来手法では、音声のパワー変化による楽曲とトークの境目箇所(カット点)抽出、周波数特徴量を用いたカット点確定、確定カット点間が一定時間以上の区間抽出、の三段階の処理により楽曲を抽出していたが、問題点として、1つの楽曲が2つ以上に分割して抽出されることがあり、そのことがユーザビリティの低下につながっていた。そこで本報告では、音声データの左チャンネルと右チャンネルとの差(LR差分)を新特徴量として追加すること、トーク区間が一定時間以上連続することを利用して終了箇所を判定すること、を加えた改善手法を提案する。改善手法は従来手法に比べて、ユーザビリティの観点から定義した評価指標において高い評価を得ることに成功した。