- 著者
 
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             古川 敬之
             
             圓尾 拓也
             
             杉浦 久裕
             
             信田 卓男
             
             塚田 祐介
             
             鈴木 学
             
             穴澤 哲也
             
             吉原 啓太
             
             前田 菜穂子
             
             林 計道
             
             福田 真平
             
             細川 昭雄
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 動物臨床医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 動物臨床医学 (ISSN:13446991)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.21, no.3, pp.121-125, 2012 
 
          
          
          
        
        
        
        グレート・ピレニーズ,去勢雄,6歳齢が左側鼻腔内からの出血を主訴に来院した。頭部単純X線検査にて左側鼻腔内の不透過性亢進を認めたことから,第1病日に頭部CT 検査および生検を行った。病理組織学的検査結果は骨肉腫であった。 進行度はWHO のTNM分類に基づき,T1N0M0と診断した。第24 病日に鼻腔内骨肉腫の減量手術を行った後,第29病日より高エネルギー放射線治療装置による放射線療法を36Gy/6 回/3週にて行った。第416病日,腐骨となった鼻骨片除去を行い,同時に鼻腔内粘膜の生検を行ったところ,骨肉腫の再発が認められた。第969病日,肺腫瘤および脾臓腫瘤を認め,第1012病日自宅にて死亡した。鼻腔内骨肉腫の犬に対して,減量手術および術後小分割放射線療法を行い,死亡までの2年9カ月良好な経過を得ることができた。