著者
吉川 慈人
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.200-204, 2010

可視化の目的の一つに研究成果を他者に理解させるということがあるが,近年はその重要性が増している.3次元の複雑な現象を理解するためには立体視が効果的である.立体視用プロジェクタや立体視用ディスプレイが安価になり,立体視の環境が整ってきた.立体視による仮想空間の中に入り込める没入型VR (Virtual Reality:仮想現実) システムの利用も効果が高い.また,デジタルカメラ付きの小型情報端末の普及により,AR (Augmented Reality:拡張現実) も注目されてきている.AR技術を使って,実写の映像に可視化結果をリアルタイムに合成できる.本稿では,最新のIT機器や映像機器を用いたビジュアリゼーション技術について,ハードウェアとソフトウェア環境の両方から解説する.