著者
吉村 優治 和田 智
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

研究代表者らが行ってきた建設廃棄物の再利用に関する研究は大きく以下の3つに分けられる。(1)軽量地盤材料としてのALC廃材のリサイクル(2)地盤安定材としての汚泥のリサイクル(3)建設残土の100%再利用したがって,これまでの研究成果も踏まえて当該研究期間4年間で以下のように研究を進展させ,新たな施工方法およびリサイクル技術を確立した。1)<ALC廃材の再利用試験施工現場の動態観測>すでに現場で施工した道路の沈下,側方変位等の動態観測を継続し,軽量地盤材料としてのALC廃材の再利用方法の有効性を検討した。2)<固化材を添加しないALC廃材の強度と吸水・排水性の検討>固化材を添加したALC廃材については軽量な地盤材料として道路路床にリサイクルできることが明らかになっている。また,粒状体としてのCBR値,内部摩擦角等の概略値は既に測定している。そこで,さらに粒状体としての吸水性,排水性を考慮した再利用方法について検討し,街路樹用の土としての使用方法を提案した。3)<建設残土の100%リサイクル法の検討>これまでの研究成果を踏まえ,建設分野でリサイクルの最も遅れている建設残土の100%再利用法の提案のために,鉛汚染土壌の再利用方法を検討した。結果的には汚染が著しい場合にはキレート材では汚染の封じ込めは難しいことが明らかになった。4)<リサイクル固化材の特性評価>地盤安定材としての汚泥のリサイクル固化材の特性を評価した。