- 著者
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渡邊 嘉二郎
吉永 洋一
正嶋 博
- 出版者
- 法政大学
- 雑誌
- 基盤研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2000
1.目的本研究は介護の現場で実用に供しえる無拘束健康モニタシステムの構築を基本目的とし、エアマットレス型センサセンサシステムを提案し、(1)フィールドテスト(試作回路の評価、モニタシステムのフィールドテスト、総合評価)、(2)任意のマットレスへの適用可能性の調査、(3)新たな可能性への展開について実施検討する。2.方法(1)フィールドテストの方法センサ信号処理のための回路をディスクリート部品で構築し、回路の最適運用条件を明らかにする。この回路のもとで、30夜(一晩の平均テスト時間は8時間)のフィールドテストを実施しモニタシステムを総合評価する。(2)任意のマットレスへの適用可能性の調査市販の汎用クッション、床ずれ防止用マットレス、病院用エアマットレス、試作の薄型マットレスなど8種類を越えるマットレスでの本方式の適応可能性を試験する。(3)新たな可能性への展開本在宅介護のための無拘束健康モニタシステムを用いて、睡眠段階の推定のための基本的なデータを収集する。具体的にはR-K法で得られるデータと本モニタシステムで得られるデータの関連をしらべる。3.結果(1)フィールドテスト結果30夜を越えるフィールド試験で本システム(センサ、信号処理回路、エアマットレス、コンピュータ)の物理的な耐久性、信頼性は十分に実用に耐えうる。残される問題はこれらの量産化の検討である。また、このシステムが心理的に受け入れられる条件を明らかにすることである。(2)任意のマットレスヘの適用可能性の調査結果本エアマットレス方式はマットレスの種類によらず安定に動作することが判明した。このことは被験者に違和感を与えず優れた無拘束性を可能にする。またマットレスを安価に実現できる。(3)新たな可能性への展開本システムで得られる生体情報から睡眠段階を推定できる可能性が明らかになった。