- 著者
-
今野 光則
嘉部 広司
林 久貴
周東 森昭
横山 和利
村松 禎久
昆布谷 三恵子
秋山 典子
- 出版者
- 公益社団法人日本放射線技術学会
- 雑誌
- 日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.12, pp.1769-1773, 1995-12-01
近年, Gammma Knifeをはじめ、LinacでもNarrow Beamを用いてStereotactic Radiosurgeryが行われている.国立がんセンター中央病院において小さな孤立性の転移性脳腫瘍を対象としてLinac6MV X線により定位多軌道照射Stereotactic Multiple Arc Radiotherapy:(SMART)を1991年7月より施行している.SMARTはその主対象の性格上, 分割照射が必要であり, 患者固定とその再現性が最も重要視される.このSMARTに対応できる固定法として, 枕およびマウスピースと1体となったシェル固定具(SMART-SET)を作成し, マジックテープで寝台に固定した.この方法は位置固定精度が高い実用的な固定法である.シェル材料としてメッシュ状のものは不適で「サーモシェル」を使用している.SMARTの治療システムの紹介と共に, シェル固定具の作成手順を解説し, 位置の再現性および治療装置・関連装置の精度等について考察を加える.