著者
和田 竜太
出版者
京都大学学生総合支援センター
雑誌
京都大学学生総合支援センター紀要 = Archives of student support in Kyoto University General Student Support Center
巻号頁・発行日
vol.49, pp.73-83, 2020

2019年末に「原因不明の肺炎」として中国・武漢で初めて報告された新型コロナウイルス(COVID–19)は, またたく間に世界中に拡散し, 深刻な事態となっている。日本においても2020年3月中旬-下旬から急激に感染者が増大し, 4月7日に7都道府県に出された緊急事態宣言は4月16日に全国に拡大され, 「不要不急」の外出自粛が要請される事態となっている。本稿では, 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内外の動きや, 本学やカウンセリングルームの対応を振り返りながら, 一学生相談カウンセラーである筆者から見たその動向について述べた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う様々な事柄は誰しもが体験したことのないものであり, あらゆるところでその状況に翻弄されながら手探りでの対応を模索していることであろう。本稿での振り返りが今起こっている事態についての後の検証の素材の一つにでもなればと思う。