著者
金子 信博 土井 雅美 片桐 成夫
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.85-91, 1996-12-30
被引用文献数
3

島根県の花崗岩を母岩とする土壌に成立したアカマツ・コナラ二次林で土壌微生物バイオマス炭素量を測定した。二次林と,1994年皆伐の一般造林地,そして皆伐後火入れをした造林地の3箇所で,火入れ後8ヶ月後から14ヶ月後までの期間の微生物バイオマス炭素量の変化をくん蒸抽出法を用いて調査した。微生物バイオマス量は春,秋に比べて夏に多かった。伐採から8〜14ヶ月後には鉱質土壌のバイオマス量は二次林と違いが見られなかったが,有機物層のバイオマス量は二次林よりも低下していた。一方,火入れ造林地では有機物層がすべて失われ,火入れ後14ヶ月経過しても二次林や一般造林地よりも40%から50%程度鉱質土壌のバイオマス量が低かった。