著者
土屋 輝一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1, pp.25-31, 2013 (Released:2014-01-10)
参考文献数
10

FGIDは器質的異常を伴わない疾患と定義されてきたが,急性胃腸症などの細菌感染,ウイルス感染症後に消化管の機能障害を慢性的にきたすことが指摘され,上皮細胞構成,免疫担当細胞,炎症性サイトカインなどの器質的変化が明らかにされた.またFGIDにおける腸内細菌叢の変化が近年の解析手法の向上により見いだされ,腸内環境への影響とFGIDの病態,症状との関連が注目されている.