著者
地主園 廣美
出版者
日本医療機器学会
雑誌
医科器械学 (ISSN:0385440X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.329-336, 2005-06-01

平成12年11月に行われた職業がん対策専門家会議において,エチレンオキシド(以後EOという)がヒトに対する発がん性を有するとの検討結果がまとめられ,EOおよびEOを1%以上含む滅菌用ガスを取り扱う作業場にあっては,EOを特定化学物質等の第2類物質として管理することとなった.(平成13年7月23日付け基発第413号「労働安全衛生施行令の一部を改正する政令および労働安全衛生規則および特定化学物質等障害予防規則の一部を改正する省令等の施行等について」の公布に基づく)EOの作業環境測定の実施に対する規制は,平成14年5月1日から適用され,各病院や消防署等におけるエチレンオキシドガス(以下EOGという)を用いる滅菌作業について,6ヵ月以内ごとに1回の作業環境測定が義務づけられ,実施されている.また,国立大学の法人化に伴い,国立大学においても労働安全衛生法の適用となり,文部科学省では平成15年5月28日に「国立大学における安全衛生の改善対策について」として取りまとめ,公表し,平成15年度内に安全衛生管理の改善を図ることとされた.