著者
坂元 亮子 具志 亮 金蔵 拓郎 神崎 保
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.454-457, 2004 (Released:2005-10-21)
参考文献数
16

難治性の粘膜扁平苔癬の3例を経験した。症例1は78歳の女性。下口唇, 口腔内にびらんを認めた。症例2は64歳の女性。口腔内に粘膜疹が出現し, エトレチナート内服が無効であった。症例3は72歳の女性。下口唇, 口腔内にびらんを認めたが, エトレチナートの内服で著変がなかった。全例にタクロリムスを外用したところ, 1~3週間で病変の著明な改善を認めた。治療抵抗性の口腔扁平苔癬に対し, タクロリムスの外用は有用な治療と思われた。