著者
眞田 誠 坂本 恭一
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.111-114, 2009-01

愛媛県立農業大学校の歴史は、明治43年に愛媛県立農事試験場に農業見習生制度を設置したことに始まりました。大正4年に愛媛県立農業技術員養成所と改称し、その後、時代の変遷に伴い、愛媛県高等農業講習所と名称を変更、また果樹、蚕業、畜産の各試験場にも同様の施設を併設し、技術者の養成にあたってきました。昭和46年に時代の進展に即応して農業指導者等の養成を一元化するため、講習所等を廃止し、農業大学校として新たに発足しました。昭和48年には、環境のよい愛媛県中部の松山市下伊台町へ新築移転し、教育や研修の体制強化を図りました。この後、国の要領改正や制度改正に伴う学科等の改変を行い、時代に対応した専門教育への体制を整えてきました。平成17、18年度には大学校の大幅な改革を行い、専修学校へ移行し、教授・助教授を配置するなど指導体制を拡充するとともに、従来の養成部門を自営農業者の育成だけでなく、地域農業および農村を担う幅広い人材を養成する総合農学科に再編するとともに、改良普及員の養成を目的とした専攻科を廃止し、高度な農業経営者や地域農業のリーダーを養成するアグリビジネス科を設置し、現在に至っています。