著者
城島 クニ子 堀川 蘭子 浜口 陽一
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.325-329, 1970-07-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
9

11種の魚卵について, そのタンパク質源としての栄養価を検討した。1. 各種魚卵のアミノ酸組成はTry, 含硫アミノ酸に不足するが, 他のアミノ酸組成は鶏卵に匹適する優れたものであり, 特にLysを豊富に含む。2. ケミカルスコアは47~62, EAA indexは85~92であった。3. 生鮮魚卵のNPUは56~69, NPRは3.7~4.9でEAA indexとの間にそれぞれ相関があった。またケミカルスコアとも関連が認められた。4. 11種の中ではサワラ, ハモ, ブリ, タラが比較的良く, カマス, カレイ, サバは劣る。5. 加工による影響はそのアミノ酸組成には現われないが, NPUを著しく低下させる。