- 著者
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松本 秀暢
堂前 光司
- 出版者
- 日本交通学会
- 雑誌
- 交通学研究 (ISSN:03873137)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, pp.101-108, 2016 (Released:2019-05-27)
- 参考文献数
- 19
現在、我が国では自転車交通事故は年間約11万件発生しており、全交通事故件数の約2割を占めている。今後、運輸部門からの二酸化炭素排出量の削減に向けて、自転車利用は高まることが予想され、自転車交通安全対策の強化は急務となっている。本研究では、自転車交通事故死傷者数を説明するモデルを構築した上で、我が国における自転車交通事故の要因を分析した。そして、オランダの事例を紹介しながら、我が国におけるこれからの自転車交通安全対策について検討した。分析結果からは、特に自転車走行環境整備、そして自転車交通安全教育の推進が、自転車交通事故低減に効果的であることが明らかとなった。