著者
塩田 眞典
出版者
Japan Association for Cultural Economics
雑誌
文化経済学 (ISSN:13441442)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.107-120, 2003-03-31 (Released:2009-12-08)
参考文献数
56

セルゲイ・ディアギレフ率いるバレエ・リュスの活動は20世紀前半の文化状況に大きな足跡を残した。本稿では、興行師としてのディアギレフの活動を文化史的視点と経済学的視点とを交えて考察する。この作業を通して、特定の文化ビジネスに企業者の果たす役割を分析する。また、文化企業者ディアギレフを異分野仲介者 (境界人) として把握することにより、文化・芸術を享受する人々の眼には視えにくい彼の仕事の意味を明らかにする。