著者
塩見 淳一郎 エスファルジャーニ ケーワン 陳 剛
出版者
社団法人 日本伝熱学会
雑誌
日本伝熱シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.296, 2011

密度汎関数法よって求めた非調和原子間力定数を用いて,フェルミの黄金則に基づいたフォノン散乱解析や分子動力学解析に展開することによって,半導体結晶のフォノン熱伝導を第一原理的に解析できるマルチスケールシミュレーション基盤を開発した.本発表では,そのフレームワークを紹介した後に,次世代型の熱電変換材料として期待されるハーフホイスラー化合物を例に,解析によって得られたフォノンごとの平均自由行程や熱伝導率への寄与を通じてフォノン輸送特性を明らかにするとともに,それらの知見のナノ複合材や合金のデザインへの有用性を議論する.