著者
塩谷 綱正 神谷 昌男 髙梨 睦 堀池 彰夫 橋本 道枝
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.595-599, 2020-12-01 (Released:2020-12-01)

自治体は,高齢化をはじめとした複雑な社会課題に向き合うことが求められている。従来,社会課題の抽出手法として集団討議やデータ解析等が存在しているが,特定の自治体の社会課題を客観的,かつ,合理性高く成立させた手法はない。そこで本研究では,高齢化を題材に,客観性を保ちながら,その地域における新規な社会課題を抽出する手法を検討した。市議会議事録を情報源として採用し,ベンチマーク都市と調査対象都市の比較を行うという本研究で検討した手法により,各自治体にとって,高齢化に関する新規な社会課題を客観性高く抽出できることがわかった。本研究で検討した手法は,自治体での活用が期待される。
著者
塩谷 綱正 堀池 彰夫 髙梨 睦 橋本 道枝 神谷 昌男
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第17回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.27-30, 2020 (Released:2020-06-19)

自治体は、人や資金等が限られているため、解決すべき社会課題を的確かつ効率的に抽出する必要がある。社会課題の抽出手法としてデータ解析や集団討議等が存在しているが、従来の手法では地域性と客観性の両立が困難であった。そこで、本研究では、高齢化を題材に、市議会議事録を情報源にして、地域性と客観性を保ちながら新規な社会課題を抽出する手法を検討した。高齢化が進み、種々の高齢化関連施策が展開されている富山市をベンチマーク都市に選定した。富山市の過去4年の市議会議事録を目視とテキストマイニングで解析して、新規な社会課題の候補を選定した。次に、富山市と地理的及び人口条件が類似し、高齢化比率が富山市よりも低い調査対象都市を選定し、これらの都市の市議会議事録に、選定した上記社会課題が含まれているかを確認した。その結果、全ての調査対象都市で従来認識されていなかった高齢化に関する新規な社会課題を抽出できた。