著者
増山 顕成 高梨 益樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, 1989-10-16

従来から,機械翻訳システムの翻訳率は,分野が狭いほど高くなると言われてきた.一方,限定した分野にチューニングした機械翻訳システムを開発元が提供することは,非常に困難である.そこで,我々はユーザ自身が機械翻訳システムをチューニングできるよう,チューニング機構を開発した.理想的には,ユーザが後編集で直した文が学習できるようになればいい.しかし,現状の技術レベルでは困難である.現状の機構から学習可能なものを抜き出すと,以下のようになる.(1)係り先,(2)係り関係-解析,(3)訳語-生成チューニング項目のうち,生成構文は動詞の属性として単語エディタで選択できるので外した.すでに(3)の訳語については実現した.本報告では(2)の係り関係の学習について述べる.