著者
大村 海太 髙玉 和子
出版者
駒沢女子短期大学 学長 光田 督良
巻号頁・発行日
no.52, pp.67-76, 2019-03-06

保育士養成課程において保育士資格を取得する際、保育所と児童福祉施設等における実習は必修科目と定められている。保育者養成校に入学する学生の多くは幼稚園教諭、あるいは保育所保育士として勤務することを想定している。しかし、入学後に保育士の資格必修として行われる児童福祉施設等における実習を経験した学生の中に、児童福祉施設等での勤務を志望する学生がいる。そこで、本稿では保育実習Ⅰでの施設実習において、実習のどのような要素が学生自身の進路や保育者像に影響を与えているかということについて、インタビュー調査による質的分析を行った。その結果、6 のカテゴリとそれぞれに付随するサブカテゴリが抽出され、多くの学生は物的環境より人的環境に魅力を持っていることや、福祉型保育士としての視点や技術が身についていたこと等が明らかとなった。