著者
大森康正 若麻績裕子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.1-8, 2013-06-29

我々は,タブレット端末を 1 人 1 台利用する幼児教育の在り方につて検討を行なっている.平成 25 年 10 月から 12 月の間に信学会佐久幼稚園において実践されたタブレット端末を活用した幼児教育の実証講座を対象として,幼児教育におけるタブレット端末の活用の可能性について検討を行った.その実証講座に参加した園児の保護者アンケートと保育者 (授業者) の体験から得られた知見から,タブレット端末は,幼児の学びに対する興味・関心を引き出す機器として有効であり幼児の直接体験を広げる教材であることがわかった.本報告では,まず,実証講座の様子及びアンケート結果等に基づきタブレット端末の有効性について考察する.その後,幼児,保育者,保護者の 3 者が関与し,直接体験において活用可能な教材の基本的な考え方と,教材の仕組みなどについて述べる.