- 著者
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岡野 レイ子
有村 昌子
堀口 怜子
白澤 奈津紀
大江 豊
橋口 大毅
瀬戸口 香澄
- 出版者
- 九州理学療法士・作業療法士合同学会
- 雑誌
- 九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
- 巻号頁・発行日
- vol.2011, pp.167, 2011
【はじめに】<BR> 当院回復期リハビリテーション病棟(以下回復期病棟)では、今年度の目標として「患者1人1人の生活を意識したチーム作り」をテーマとして掲げている。その為、多職種が個々の専門性を活かしながら協力し合い、患者のケアに取り組んでいんでいく必要があると考える。今回、目標に対して他職種間及び各個人の間で、情報共有やゴールの統一ができているのかを調査し、その中でいくつかの問題点や課題が抽出された。これらを踏まえ、今後の取り組みの検討を重ねたのでここに報告する。<BR>【対象・方法】<BR> 回復期病棟において患者に関わるスタッフ35名(NS10名・CW5名・MSW3名・PT8名 OT3名・ST6名)を対象に、カンファレンスの意義や満足度・情報の共有化・目安表の利用状況・ADL表の活用・家族指導・教育制度等についての意識調査を実施した。<BR>【結果】<BR> 昨年から患者の状態把握及びリスク回避のため、取り組んでいる目安表の作成については役立てているという結果であったが、情報の共有化と目標やゴールの統一化という点では、共有できていないことや各職種間での意識の差があることがわかった。<BR>【まとめ】<BR> 今期目標に対し、定期ミーティングで具体的内容としてカンファレンスの充実が挙げられた。しかし、今回の意識調査の中で取り組み内容の把握ができていない職種や、各個人においても意識の差がみられた。現在、当院回復期病棟では、患者の状態を把握し方向性を統一していくために目安表・ホワイトボードの活用、デモやビデオを利用しての動作統一、症例検討会を現在行っているが、まずは、回復期スタッフが同じ目線で取り組みを進めていけるよう考えていく必要があることがわかった。そのための取り組みとして、カンファレンス用紙の変更・カンファレンスチームを編制し、同時に"当院における回復期リハビリテーション病棟とは"というテーマで各職種の専門性の向上と共通理解を図るため勉強会を開催することとした。これらにより知識・観察の視点拡大や情報の共有化による方向性の統一、取り組みに対する姿勢の改善に繋がると考える。今後の問題点として、職種によってはスタッフ不足で個々の負担が大きく取り組みに参加できていない現状がある。これらの検討も今後の課題であると考える。