著者
金沢 定一 大谷 昌朗 佐藤 徹雄
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.517-521, 1959
被引用文献数
1

メチル-β-D-リボフラノシドをトシル化し生成物をカラムクロマトグラフィーによって分離したところモノ,ジおよびトリトシル誘導体が得られた・これらの化合物のうちモノトシル体のアセタートをヨウ化ナトリウムと反応させメチル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-ヨ一ド-β-D-リボフラノシドとしたのち,これに塩化水素を作用させたところ2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-ヨード-Dリボフラノシルクロリド(リボースの1,5-ジハロゲン体)が得られた。また・ジおよびトリトシル体もヨウ化ナトリウムと反応させたところ,5位のトシル基のみがヨウ素で置換され,相当する5-デオキシ-5-ヨード体が得られた。同様にして・ベンジル-β-D-リボフラノシドからも同じようなトシル誘導体および5-デオキシ-5-ヨ_ド誘導体が得られた。これらの5-ヨード誘導体のうちベンジル-2,3-ジ-O-アセチル-5-デオキシ-5-ヨード-β-Dリボフラノシドに塩化水素を作用させたところ・メチルーリボシドの場合と同様にリボ一スの1,5-ジハロゲン体をうることができた。