19 0 0 0 梅毒

著者
大里 和久
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.117, no.11, pp.1709-1713, 2007-10-20 (Released:2014-12-03)
被引用文献数
1

梅毒患者は近年減少している.一般に遭遇するのは偶然の機会に発見される潜伏梅毒患者である.これらは抗梅毒抗体を調べる梅毒血清反応検査によって診断される.治療はペニシリン剤の内服を行う.ペニシリンアレルギーにはビブラマイシン,ミノマイシン,テトラサイクリン,アセチルスピラマイシンなどを用いる.治癒判定はSTS抗体価の1/4以上の低下をもって行う.治療後ある程度の抗体が残存するのは免疫の面から望ましい.HIV感染者に梅毒検査陽性者が多いので,梅毒患者に抗HIV抗体検査を勧奨することが重要である.