- 著者
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大野 泰宏
- 出版者
- 水利科学研究所
- 雑誌
- 水利科学 (ISSN:00394858)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.6, pp.140-154, 2016
2013年(平成25年)10月3日に,林野庁は「後世に伝えるべき治山~よみがえる緑~」として,全国60箇所の治山事業地を選定し発表した。東北森林管理局管内では,海岸防災林の造成地として青森県つがる市の屏風山,秋田県能代市の風の松原,山形県酒田市ほかの庄内海岸の3箇所,煙害被害の復旧地として秋田県小坂市ほかの小坂地区,台風被害の復旧地として岩手県宮古市のアイオン沢,大規模地すべりの復旧地として岩手県一関市の磐井川民有林直轄治山事業施行地,木製堰堤による復旧地として青森県五所川原市の坪毛沢の7箇所が選定されている。今回は,上記7箇所のうち,秋田県能代市の「能代の街を飛砂から守る海岸防災林造成事業(風の松原)」について,特に国有林に的を絞って紹介する。