著者
内田 圭亮 小野 裕明 奥 武憲
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.282-286, 2017-06-10 (Released:2017-06-13)
参考文献数
3

昨今様々なIOTの進展により,企業は自社製品をどのように顧客が活用しているかというビッグデータを取得できるようになったが,未だビジネス上の成果に繋げている企業は未だ多くはない.当社では@Remoteという顧客のMFP等の画像機器をリモート管理する仕組を有しており,保守関連情報がビッグデータとして蓄積されている.このビッグデータを分析することにより顧客理解を進め,新たな価値提供とビジネス上の成果創出を行っている.本稿ではMFPビジネス上の成果を創出している2つのアナリティクス·プロジェクト,自社の顧客維持のために適切な営業情報を適切なタイミングでセールスアカウントに提供するマーケティング·アナリティクス,MFPの故障予兆を捉えて故障前に予防保守情報をカスタマーエンジニアに提供するプレディクティブメンテナンス·アナリティクスについて紹介する.双方共に,最終的なビジネス成果は顧客と直接相対する担当者が創出するものであり,このためデータ分析結果の現場での活用方法に徹底的に拘った.