- 著者
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宍戸 洲美
- 出版者
- 日本健康教育学会
- 雑誌
- 日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.3, pp.169-173, 2016 (Released:2016-08-31)
- 参考文献数
- 1
- 被引用文献数
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1
目的:日本の子どもたちの健康問題と養護教諭の職務を,IUHPE世界会議で報告することを通して,養護教諭の実践の質の向上を図ることと,日本独自の養護教諭制度や実践の有効性を世界に問うことを目的とした.結果:1995年から約20年間にわたりIUHPE世界会議で計8回報告を続けてきた.その結果,Yogo Teacherを国際語として広げる一方で,養護教諭制度が日本独自の制度であることが確認できた.養護教諭の実践が広く世界の子どもたちの健康問題の解決にも寄与できることが示された.また,この会議の3年のインターバルを活用してNational Network of Yogo Teachersのグループで学校保健活動や保健室実践について協議を行い,さらに実践をやり直すという研究方法が養護教諭の実践の向上につながった.結論:養護教諭の制度は国際的にみてもユニークな制度である.養護教諭の実践のプロセスを世界に向けて発信することは,日本における養護教諭実践の質向上に有益であるとともに,世界の子どもたちの健康問題解決にも寄与できる.