著者
宮本 誠子
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

成年後見人に法律の専門家が選任されるケースが増加するにつれ、成年被後見人死亡による成年後見終了後の財産管理をいかにおこなうかが問題となっている。成年被後見人の死亡により、成年後見は終了し、後見人には財産管理の権限も義務もなくなる。しかし、財産はなお成年後見人の手元に残ることから、相続人の遺産管理との抵触が生じる。本研究では、フランス相続法の中に、相続人の権限や遺産分割の規律と抵触しない分野を見いだし、死後の事務の法的理論化への示唆を得た。