著者
滝沢 正臣 小林 敏雄 中西 文子 鈴木 茂雄 宮林 宏保 矢野 今朝人
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.161-166, 1975

TV信号の蓄積と, 走査線変換のために用いられている高精度蓄積管 (メモリ管) を使って, RI像の収録と表示を行なう方法につき検討した。メモリ管のXYZ入力に, シンチスキャナ, またはシンチカメラからのパルスおよび座標信号を入力し, パルス密度に比例する電荷をターゲットに蓄積させる。収録終了後ただちにTV方式による表示に移る。必要により, 像のカラー化を行ない, また, バードコピーを得ることができた。実験の結果メモリの解像度700本, 階調10段階以上, 平たん度20%であった。またdead timeは5μsecフルスケールであった。臨床計測の結果は, フィルム像に近い各種臓器のシンチグラムが得られた。またX線写真とシンチグラムの重ね合わせができ, 読影上解剖学的位置の確認が容易であることがわかった。この方法により, スキャン像の多種にわたる表示が迅速に実行できることがわかった。