著者
宮田 麻理子
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

我々は、視床の触覚核であるVPm核の中継細胞への上行性線維が神経損傷後5日以降に一本支配から多重支配になることを明らかにした。しかし、抑制性入力の変化に不明であった。そこで、本課題では、末梢神経損傷後経日的にVPm中継細胞から抑制性GABA電流を調べた。その結果、手術1日目からシナプスGABA電流は減弱し、一方でシナプス外GABA電流は増加していた。lこの増加は手術後7日目では多重支配した細胞のみに観られら。さらに、正常動物でVPmにシナプス外GABA受容体のアドニストを投与したところ、多重支配が生じた。したがって、損傷後のシナプス外GABA電流の増加が上行性線維改編を誘導する可能性がある。