著者
宮里 溝松
出版者
日本作物学会
雑誌
九州作物談話會報
巻号頁・発行日
no.9, pp.32-35, 1955-09

戦前,沖縄県の耕地面積壮約6万町歩であったが,1953年の統計によると,その65%に相当する約39,000町歩に減少している。農業生産の基盤となる耕地の激減は軍用地として使用されていること,農業收入では生活の維持が出来ず離農者が増え・荒廃地が増加したことが主なる原因と思われる。斯様に農耕地は減少しているにもかかわらず墨家戸数は戦前と殆んど変らず約88,800戸(全戸数の56%)で,従って経営規模が小さくなり零細農家が増え全農家の80%が5反未満の経営農家である。