著者
富川吟雪 画
出版者

黒本2冊(合1冊)、富川吟雪画、柱題「ば(は)けもの」、『化物三ツ目大ほうい』の題では所蔵は当館のみだが、当館所蔵『新板/風流/妖相生の盃』(請求記号:207-1712)と同内容で大東急記念文庫、東北大学狩野文庫にもあり、題簽を有する。当館本は冒頭の登場人物名を仮題としたらしく「むかし/\ゑちこの国おく山に三つめ大ほうい」と読めるが、「い」は「つ」の筆耕の書き癖で「三つ目大坊主」。当館本は相生の盃を描いた第10丁裏は欠。狩野文庫本には上下の題簽「新/板/風/流/妖相生の盃 上(下)」(振り仮名:ふう/りう/はけものあいをい[の]さかづき)に鶴の丸、馬の意匠あり。当館本『新板/風流/妖相生の盃』(請求記号:207-1712)の墨記に「宝暦壬午十二年印本」とあるが、画工名が富川吟雪なので、午(安永3[1774])年の鶴屋版。
著者
富川吟雪 画
出版者

青本合1冊。題簽欠。題簽「風流(ふうりう)/邯鄲(かんたん)/浮世榮花枕(うきよゑいぐ(く)わまくら) 上(下)」のある東洋文庫岩崎文庫本と同内容。下冊題簽は当館蔵『青本外題張込集』1(請求記号:寄別5-4-3-7)にあり。辰年(安永元〔1772〕)、松村版。富川吟雪画。柱題「ゑいぐ(く)わ枕上(下)」。上冊表紙打付書に拠った当館本の題名「伊勢物語栄花枕」は1丁表の慳貪箱の書名「伊勢物語」と柱題の「ゑいぐわ枕」によったとみられ、『浮世榮花枕』とするのが良い。式亭三馬旧蔵。
著者
富川吟雪 画
巻号頁・発行日
1774

青本合1冊、富川吟雪画、柱題「くつかけ峠」、題簽欠。大東急記念文庫本および東京都立中央図書館加賀文庫本に上冊「新/板/子持(こもち)/童子(どうじ)/四天王再功(してんわうにどのいさおし) 上」、天理大学附属天理図書館本に中冊「新/板/子持(こもち)/童子(どうじ)/四天王再功(してんわうにとのいさほし) 中」、『青本絵外題集1』(貴重本刊行会、1974.7)、180頁に下冊「新/板/子持(こもち)/童子(どうし)/四天王再功(してんわうにとのいさをし) 下」あり。題簽の意匠により午年(安永3年[1774])の鶴屋版。所蔵は他に東京大学本(改装3冊(合1冊))もあり。