著者
富樫 二郎 生井 恒雄
出版者
山形大学
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.307-311, 2001 (Released:2011-12-19)

1999年7月山形県鶴岡市で鉢植しているベンケイソウ科の多肉植物Graptopetalum paraguayense(N.E.Br.)E.Walth,園芸名「おぼろづき」の葉身に軟腐症状が発生した.その後葉身全体が軟化腐敗して落下し,隣接葉,茎にも拡大,進展して株全体が倒伏した.本症状の病原学的調査の結果,本症は野菜類軟腐病菌と同種のErwinia carotovora subsp. carotovoraによるこれまで未記載の新病害であることが判明し,多肉植物G.paraguayense,「おぼろづき」の軟腐病(Bacterial Soft Rot)と命名した.