著者
寺田 直和 玉垣 庸一 小原 康裕
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.76-79, 2006-03-30
被引用文献数
1 2

本提案はデジタルデータ音楽の新しい聴き方を実現する調整可能なランダム選曲システム「neut」を提案する。「neut」のウィンドウ上には大きな円形のステージが配置され、その中を小さな円形のボールで表された楽曲が複数個浮遊している。再生ボタンを押された瞬間にステージの中心から最短の距離にあるボールが選択され楽曲の再生を開始する。また、ステージ上にはボールの運動範囲を限定するゾーンというまた別の円形を配置することができる。この選曲アルゴリズムとゾーンの位置や大きさの調整により、ユーザは楽曲の再生確率を調整することが可能になる。
著者
寺田 直和
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.166, 2005

今日、PCは記録メディアの入れ替えなしに手軽に扱える音楽再生ツールとして定着するようになった。HDDに大量のライブラリを抱えるユーザが増えており、大量のライブラリを抱えることで音楽の聴き方も変化している。主なものには、BGMとして常に音楽をかけておくような聴き方や、プレイリストで自分なりのコンピレーションを作成する聴き方、再生曲を無作為に選曲するランダム再生による聴き方などがあげられる。しかし、既存のプレーヤアプリケーションでは、音楽ファイルの管理と視聴行為自体が分離されているため、実際のリスニング時にユーザが発想する柔軟な聴き方を実現しづらいというのが現状である。調査によって、ランダム再生によるBGM的な視聴の時にもユーザには嗜好性があることや、その嗜好性は視聴を続ける間に変化していくものだということが分かった。よって本研究は、全く無作為で目に見えないランダム選曲ではなく、視覚的に把握し調整できる選曲システムを構築することで、選曲自体に直接楽曲管理操作を加え、ユーザの移り行く嗜好性にも柔軟に対応することが可能なプレーヤアプリケーション"neut"を提案する。