著者
小倉 慶雄
出版者
金沢医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

我々は糖尿病腎症の新規治療標的としてミトコンドリア内に局在するサーチュインであるSirt3とNAD+分解酵素CD38に着目し,CD38の抑制がNAD+の増加とSirt3の活性化を通して,腎障害を改善しうるかを解明することを目的とした。糖尿病ラット・高ブドウ糖培養下腎尿細管細胞へのCD38阻害薬(フラボノイド「アピゲニン」)の投与が腎症進展抑制になりうる可能性を示すことができ,成果報告として2018年Redox reports誌に掲載,2019年度日本抗加齢学会研究奨励賞を受賞,アメリカ糖尿病学会を初めとした国際学会で発表し,さらに2020年Aging誌に投稿し,5月受理,後日掲載予定である.