著者
小倉 純一
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.59-68, 1998 (Released:2007-03-29)
参考文献数
64

食物網の研究はその重要性が指摘されながらも, いまだに発展途上にある. 食物網の研究を構造面と機能面に分けると, 構造面の研究はいまだパターン記載の段階にある. 一方, 機能面の研究は, 少数例にもかかわらず近年大きな成果を上げつつある. とくに, 陸上生態系においては, クモを含んだシステムでこれまでの群集生態学では見られなかった概念が提出されるなど, 大きな貢献がなされている.