著者
小倉 隆一郎
出版者
文教大学
雑誌
文教大学教育学部紀要 = Annual report of the Faculty of Education, Bunkyo University (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
no.48, pp.137-144, 2014

本学ではピアノの基礎技能養成と子どもの歌の弾き歌いの指導に,Music Laboratory システムを利用している.これらの授業を支援する目的で,ピアノの基礎技能については,受講する学生に2006年から模範演奏データを提供しており,改善を加えながら現在も継続している.一方,子どもの歌の弾き歌いについては2012年にビデオによる模範演奏データを提供する試みを行った.この試用によって,演奏のスピードが変えられない,著作権の問題,手元映像がやや不鮮明などの問題点が認められた.これらの問題点に対応するデータ提供方法を検討していたところ,この度,ヤマハ株式会社より「ヤマハミュージックレッスンオンライン」の試用の許諾が得られたため,本論ではこのサイト内の「ピアノ弾き歌い講座」の試用報告を中心に述べる.
著者
田中 功一 小倉 隆一郎 鈴木 泰山 辻 靖彦
出版者
日本電子キーボード音楽学会
雑誌
電子キーボード音楽研究 (ISSN:21899339)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.4-16, 2017 (Released:2018-01-22)
参考文献数
3

筆者らは、保育士・教員養成校で学ぶピアノ初学者の学習を支援するため、学習者と教員の演奏状況をグラフに出力してフィードバックするプログラム「ピアノ演奏見える化ツール」を開発した。このツールを中核として、その前に自学自習プログラム、ピアノ対面指導、及び学習者自身が演奏録音を聴く、以上を加えて、さらにこれらを学習者が振り返り、感想を記述する「ピアノ学習プロセス」を構築した。この「ピアノ学習プロセス」の実践における学生の記述と教員のコメントに対して、質的分析手法の一つであるSCATを用いた分析を行った結果、「ピアノ学習プロセス」の特徴として計18の理論記述を導き、学びにおける構造的な意味を抽出した。