著者
小室 友理奈 岡崎 あかね 髙野 ルリ子 大久保 紀子 桐谷 佳惠
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.93, 2014 (Released:2014-07-04)

メーキャップにおいて肌色と同系色のメーキャップの色が肌なじみがよいとされる。しかし肌色と反対色のメイクをすると肌色がきれいに見える場合がある。本研究の目的は,メーキャップを施すことによって女性の肌色が元の肌色とどのように違った色味に見えるのか標準刺激と比較刺激の肌色を比較してもらうことで検証することである。実験刺激は標準刺激の顔刺激21個,比較刺激は楕円27個を用いた。またアイシャドウを施していない状態の標準刺激の肌色の見えを測定した。実験は経時比較実験と同時比較実験を行い,実験参加者16人が選択した比較刺激をa*,b*,Lvで表しアイシャドウを施していない標準刺激から差分を求めた。経時比較実験において,黄肌かつアイシャドウ橙のとき,対比現象が起きていた。同時比較実験において,黄肌かつアイシャドウ紫の時,同化現象が起きていた。新提案のメーキャップで,肌色とアイシャドウの同化現象が特に起きている組み合わせは,経時比較実験の赤肌にアイシャドウ黄,黄肌にアイシャドウ赤だった。これらから経時比較実験と同時比較実験ともにアイシャドウを施すことによって肌色の見えが違ってみえるということがわかった。