著者
高岡 詠子 杉浦 学 小宮 仁志
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CE-125, no.9, pp.1-14, 2014-05-31

本研究ではタッチタイピングのできるタイピング中級者に焦点を当てて実験を行い,タッチタイピング初心者の打鍵特性と比較や分析を行った.その結果,中級者も初心者も同じような文字を得意とし,同じような文字を苦手としている,中級者は初心者に比べ誤打鍵のミスの割合が減り,入れ替えや挿入のミスの割合が増える,中級者は左右の交互打鍵が速く,初心者は一つの指による連続打鍵のほうが左右の交互打鍵より速い,中級者は左手より右手による打鍵のほうが打鍵間隔が短い,多く打鍵すれば速く打鍵できるようになるが,正解率が高くなるとは限らない,正解率をあげるためにはある程度の速度を保ったまま多く打鍵する必要があるなどの結果が導かれた.これをもとに,有効なタッチタイピング学習方法や問題文を検討することが可能となる.