著者
小島 肇夫
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.151, no.2, pp.52-55, 2018 (Released:2018-02-07)
参考文献数
25
被引用文献数
1

動物実験を用いない代替法については,遺伝毒性・内分泌かく乱・局所毒性試験のin vitro試験法の開発が一段落し,化学物質,農薬,医薬品および化粧品の安全性評価において行政的な利用が進んでいる.日本も経済協力開発機構(OECD:Organisation for Economic Co-operation and Development)等における試験法開発で貢献してきた.世界の潮流は全身毒性(反復投与毒性,発がん性,免疫毒性,生殖毒性等)代替法の開発に向かっている.特に生理学的薬物動態PBPK(physiologically based pharmacokinetic)モデル,トキシコキネティクスの開発が盛んである.日本においても全身毒性試験のin vitro試験法,in silicoの利用検討が始まった.