著者
小早川 高
出版者
関西医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

私たちは、マウスの鼻腔の特定の領域から開始する神経回路が匂いに対する先天的行動を制御することを解明した。この原理を応用し、極めて強力な先天的恐怖行動を誘発する人工匂い分子「チアゾリン類恐怖臭」を開発した。本研究では、これらの匂い分子を活用し、フォワードジェネティクススクリーニングで先天的な恐怖行動の誘発を担う遺伝子を探索しTrpa1遺伝子を同定した。Trpa1ノックアウトマウスやTrpa1標識マウスなどを用いて、三叉神経に発現するTRPA1はチアゾリン類恐怖臭を検知し、その情報が脳幹部の三叉神経脊椎路核へ伝達されることで、先天的な恐怖行動が誘導されることが明らかになった。

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著者
米澤 徹 大越 慎一 唯 美津木 岩澤 康裕 小早川 高 西住 裕文 廣野 雅文
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.6-11, 2008-01

質量分析を変える「ナノの花」の開発/高性能ミリ波吸収磁性材料/ダイナミック自動車排ガス浄化触媒のリアルタイム解析/哺乳類の匂いに対する好き嫌いは先天的に決まっていた/匂い受容体が嗅神経細胞で選択的に発現する仕組み/謎の細胞内構造「中心子」の形成メカニズム