著者
小森 真樹
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.47-68, 2012-03-20 (Released:2019-03-31)

1970年代の日本を代表する若者雑誌である『宝島』『ポパイ』などを事例として,日本のアメリカナイゼーションの変容を考察した.各編集関係者が雑誌に与えたコンセプトの違い,広告経営モデルが誌面に与えた影響,読者による読み替えなど,「送り手」と「受け手」のダイナミズムを分析することで,日本の「アメリカ」観が,対抗文化のような思想的理念から娯楽的な消費対象へと変容していく過程を明らかにした.