著者
小波 秀雄
出版者
京都女子大学現代社会学部
雑誌
現代社会研究 (ISSN:18842623)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.59-67, 2016-12

2000年に新設された京都女子大学現代社会学部では情報を重要な領域と位置づけて、それ以前の文系・理系の枠を超えた新しい情報教育の確立を目指した。その柱のひとつとなるプログラミング教育において当時まだ無名に近かったプログラミング言語Ruby を取り入れて、全国の大学に先駆けた教育を開始した。 その一方で、Ruby の可能性に注目した関西のIT 技術者や研究者の交流のためのオープンソースコミュニティ「Ruby 関西」の活動の場を提供し、Ruby に関する知識や技術の普及・発展と人材の発掘、養成に寄与してきた。本稿では、これらの歴史について振り返り、大学における情報教育のありかたと、地域社会との関わりについて考える。At 2000, the Faculty for the Study of Contemporary Society was founded at Kyoto Women's University. This note describes a brief history of the education on information technique(IT) at the faculty, and also describes the development of an open-source community "Ruby Kansai" which has provided an active communication space for IT engineers and researchers, and students in Kansai area.