著者
外山 昇 三浦 秀一 小渕 知己 宮田 吉秀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.67-74_1, 1989
被引用文献数
4

放送衛星3号 (BS-3) は, 昭和65年度にBS-3aを, 昭和66年度にBS-3bをH1ロケットにより打上げることを目標に開発が進められている.BS-3の放送用アンテナは, 沖縄地方の利得向上, 低サイドローブ化などBS-2よりも厳しい要求があるが, 楕円開口オフセットパラボラ反射鏡と, 1次放射器として楕円コルゲートホーンおよび短辺にコルゲートを施した長方形ホーンを用いることにより, 要求条件をすべて満たす設計とすることができた.設計の妥当性を確認するために開発モデル (EM) を製作し, 各種試験を実施した.パターン測定の結果, 12GHz帯テレビチャンネルにおいて, 東京39.6dBi以上, 那覇36.8dBi以上, などの利得が得られ設計の妥当性が確認できた.また, 熱歪による利得の変動は0.1~0.3dB程度で, 熱歪時でも要求利得を満たすことが解析により確認できた.