著者
小石 良和 柳田 廣明 田上 直美 松村 英雄 熱田 充 中村 光夫
出版者
日本接着歯学会
雑誌
接着歯学 (ISSN:09131655)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.62-67, 2003

装着用レジン強化型グラスアイオノマーセメントと金銀パラジウム合金の接着強さを評価した. 1種は機能性モノマーとして6-メタクリロイルオキシヘキシル2-チオウラシル-5-カルボキシレート (MTU-6) を含む材料 (イオノタイトF) であり, 残りの5種は在来品 (クシーノセムプラス, ビトレマールーティングセメントファストセット, フジリュート, フジリュートBC, フジルーティングS) である. 金属試料を50μmのアルミナでサンドブラスト処理を行った後に6種の装着材料で接着し, 熱サイクル0回および20,000回後にせん断試, 験を行った. いずれの材料も熱サイクル後は有意に接着強さが低下した (p<0.05). イオノタイトは熱サイクル前後ともに6種の材料中で最も高い接着強さを示した (50.4, 14.3MPa). また, この材料は熱サイクル後において, 熱サイクル前のフジリュート, フジリュートBCと同等の接着強さを示した.